フランスに日本庶民生活博物館を設立するための募金委員会・事務局「(株)イオ・小松左京事務所」様より、コビー博士からの手紙をお送り頂きました。
以下に転載します。


日本民家の移築と紹介
パリの Musee de l'Homme にて

爽やかな夏のパリからお便り申し上げます。
大変ご無沙汰いたしましたが、皆様ご活躍のことと存じます。

私はフランスの研究者、ジャーヌ・コビーと申します。長年日本の日常生活を研究してきた過程で、長野の村の民家一軒を譲っていただいて以来、大変お世話になっております。
その民家をフランスまで運んで公に紹介するプロジェクトをみとめていただいたうえ、多大な額の援助をいただきました。お蔭様で、伝統建築の再生に実績のある建築家にその民家の解体を依頼し、パリ近郊への運搬まで完了しました。

平成11年(1999年)、無事にヴェルサイユにある国立自然史博物館の樹木園にコンテナが届き、建築許可が下りるのを待つことになっていましたが、ヴェルサイユ宮殿の近くにある公園内に建てるということで、なかなか建築許可がおりませんでした。他の再建場所も検討してみましたが、動きがないこの6年間、皆様に申し訳ないと思っておりました。

今年の春から、国立自然史博物館の管理下に入っているMusee de l'Hommeの館長から、規模の大きい展覧会の中で、少なくとも3年間、この日本の民家を展示したい、という申し出がありました。

そして、エッフェル塔に近いシャイヨ宮殿の中にある、世界的にも知られるMusee de l'Hommeにて、この民家を2006年5月16日より紹介することが決まりました。
それは、日本の伝統的な生活文化を紹介する格好の機会になります。


皆様のご協力のお陰で、この日仏間のプロジェクトをこの段階まで進めることができ、大変感謝しております。
またご報告いたしますが、今回は簡単なご挨拶で失礼いたします。

今後とも、どうぞよろしくお願い致します。

2005年8月24日

ジャーヌ・コビー
フランス国立科学研究所・研究員
7 rue d'Assas 75006 Paris
tel/fax 01 45 49 32 37
Dr. Cobbi