古民家移築プロジェクト
● 最新情報 ● 07.3.18
下記プロジェクトの進行状況について、開田高原観光案内所の方より情報が入りました。
調べてみたところ、この件について最近になりいくつか報道がされていたようです。
プロジェクト開始からかなりの年月が経っていますが、やっと一般公開のめどがたったようです。

以下、信濃毎日新聞「信毎web」2007年3月14日(水)の記事より引用させていただきます。
************************
開田の古民家をパリの博物館内に復元

 1998年に解体されてフランスに運ばれていた木曽郡木曽町開田高原の古民家が、パリの国立人類博物館内に展示されることになり、安曇野市の職人が現地で復元作業を進めている。当初は同市内の屋外に復元する計画だったが、行政の許可が下りず、復元がずれ込んでいた。3月末までに完成し、来年に一般公開が始まる予定という。

 古民家は築150年ほどの故・畑中たみさん宅。木造平屋で約100平方メートル。畑中さんと親交のあったフランス人の日本民族学研究家で、国立民族学博物館(大阪府吹田市)元研究員のジャーヌ・コビーさんが中心となって移築を計画した。

 解体された民家が入ったコンテナは99年、フランスに到着。パリ郊外で保管されていた。コビーさんら支援者が日仏で募金を呼び掛け、復元に必要な資金が集まったことなどから、再び移築計画が動きだした。

 解体をした安曇野市三郷温の建設会社が復元も担当。社長の降幡真さん(41)と作業を請け負った大工が2月上旬にフランスに渡り、日本から持ち込んだノミやカンナを持ち、くぎをほとんど使わずに柱を立てた。屋根に並べた板の上には石を置いている。

 人類博物館はエッフェル塔の近くにあり、世界各国の民芸品や宗教行事の用具などを展示する。民家は、主食穀物の違いから文明を紹介するテーマ展示の一環で紹介される予定だ。

 一時帰国した降幡さんは「当時の民家は、古い材料を再利用しながら建てていた。いま見直されている循環型社会が既に実践されていたことを伝えたい」と話す。

 畑中さんの親せきで開田高原の会社経営、田口今朝雄さん(75)も、15日から降幡さんと一緒に渡仏し、4月上旬まで滞在。古民家とともに運ばれていた機織り機などを組み立て、昔ながらの生活ぶりが分かるようにする。田口さんは「開田の生活文化が外国で評価されることは光栄。いろりの様子などを再現したい」と話している。
************************
● 過去の情報 ●
05.9.5

事務局のイオ・小松左京事務所様から、ようやくフランスに動きがあったという以下の報告を頂きました。
『2006年5月より、少なくとも3年間はMusee de l'Hommeで、日本文化を紹介する拠点として展示されるようです。
展示期間は、出来るだけ長い期間になるよう、引き続き交渉する必要があるようですが、とりあえずは、日本の建築家によって再建され、釘を一本も使わない伝統的な建築技法を紹介できる事は、確実です。
フランスでは、さらに充実した展示を実現するために、日系企業を中心に、募金活動を展開すべく、検討してくださっております。』 ・・・・手紙より抜粋

更に詳細の説明は、同封のコビー博士からの手紙にありましたので転載します。

● 木曽の民家をフランスに移築し、日本庶民生活博物館を設立するプロジェクト ●
現在、進行中です。 以下は、イオ・小松左京事務所様より送付頂いた、ジャーヌ・コビー博士からの手紙の、プロジェクトの経過に関しての記載部分転載です。

************ 抜 粋 ************
世紀の変わり目に皆様のご協力に支えられて生まれたプロジェクトが、新世紀に完成に向かって動いております。
予定より遅れてはおりますが、木曾の民家をフランスに移築するプロジェクトは現在進行中です。

解体された民家は、船に積み込んでフランスに昨年5月の初めに着きました。
建築許可が下りるまで、コンテナに入れたまま国立自然史博物館の公園内に保存されることが許可されました。

民家の再築という第一段階のプロジェクト完遂まで、研究と共に頑張りたいと思いますので、これからも引き続きご支援戴けますようよろしくお願い致します。

ジャーヌ コビー
Jane Cobbi
日本庶民生活博物館設立協会 代表
*********************************
このプロジェクトの概要は、『開田者のつぶやき』 第7話をご覧下さい。


『ずんね空間』のホームへ戻る