バイク便の仕事仲間、O氏A氏とゴールデンウィークを利用して、私の実家のある長野県木曽にツーリングに行く事になった。 |
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O氏は、HONDA XLR250R。 A氏は、KAWASAKI EN400TWIN
横浜を出発した時はまずまずの天気だったが、途中長野県に入ってから雨に降られカッパを着る。
この日は開田村にある私の実家で酒盛りとなる。 |
次の日は快晴に恵まれた。前の日曇っていてほとんど景色が見えなかったので、まず地蔵峠展望台にいって木曽御嶽山を拝む。その後せっかくOFF車で来たO氏に配慮して月夜沢林道を走り野麦峠まで行く事にした。 |
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OFF車のO氏もやっと楽しめる道に入った。
最初のうちは道もそんなに荒れていなかった。大きな岩やギャップに注意しながら、私もアメリカンのA氏も割と楽に走っていた。しかし余裕があったのもこの辺までだった。
峠の頂上に近づくと急に勾配がきつくなる。そのあたりから道の様相が一変した。前日の雨のせいか雪解けのせいか所々水が流れている。その流れた跡が大きくえぐれていてまるで沢の場所まである。落石だろうか、でっかい岩もごろごろしていてオンロード車ではとても走り辛い。岩が時々エンジンやマフラーに当たる。ハンドルはとられるし、少しでもアクセルを煽ると後輪が空回りしてしまう。
後輪が滑らないように注意しながら低速でゆっくりゆっくり進む。
先に行ったOFF車のO氏の姿はとっくに見えない。
気が付くと後を走っていた筈のA氏もいない。何かトラブルがあったのだろうか?しかし、私のバイクも途中で止まったら身動きとれなくなりそうだ。人の事を心配している場合ではない。とりあえずO氏に追い付こうと頂上を目指す。 峠の頂上でやっとO氏と合流。O氏によるとOFF車でもかなりきつい道だったらしい。峠を下ってA氏の様子を見てきてもらおうと思ったが、O氏は「待っていればそのうち来るさ。」と来た道を戻る事には余り乗り気でない様だ。 しかたがない、とりあえず峠の頂上でA氏を待つ事にする。 |
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そのうち遠くからエンジン音が聞こえてきてA氏が現われた。何かあったのか尋ねたら、「今履いている新しいジーパンが汚れるのが嫌で途中でカッパを履いていた。」との事だった。 何はともあれ無事三人が揃った。
月夜沢峠頂上。標高1695m。
結構長い時間峠の頂上にいたが、私達の他には誰も現われなかった。 |
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この先道がどうなっているか分からなかったが、今来た道を戻るよりはいいだろうという事で林道を野麦街道側に下る。相変わらず拳大の尖った岩がごろごろしている。雪崩の跡もあり、所々ガードレールが谷側にぶら下がっていた。それでも慎重に下り、数百メートル先に車が走っている野麦街道が見える所までたどり着いた。
ここで最後の難関が待っていた。なんと小規模ではあるが土砂崩れで道が埋っている
ではないか。舗装路は目の前だ、ここで引き返すのはくやしい。まずは歩いて状況を調べる。注意して土砂の山を越えればなんとかなりそうだ。万が一の時でも、男三人なのでなんとかなるだろう。一台づつ強行突破する事に決定。 まずOFF車のO氏が先陣を切って慎重に土砂の山を無事越えた。次に私が出来たOFF車のタイヤの跡をたどって越えた。最後にアメリカンのA氏が土砂の山を無事走破。 |
No. 4