開田方言辞典・その3

その歴史的背影や地方的関連...開田方言/単語辞典 3 ☆


音声については、主に末川地域のもの

単 語
意 味
使 用 例
★ 音声 ★
イゲナ どんな。
イゲナツ・・・・・・・・・・・・・どんなもの。
イガ(ゲ)ンセレバエーチャー・・・どうすればよいですか。
イガ(ゲ)ンシタッチャー・・・・・どうしましたか。
イガ(ゲ)ンシテモ・・・・・・・・どうしても。

お前どうしたの ワレ イゲンシタッチャー
イガメガ 行きましょう。行こう。イカマイマの訛もある。

もう行きましょう ヘー イガメガ
イガスカ / イガンカ 行こうか/行かないか。語尾にカをつけて問いかけの意につかうのは日本語の特徴。
あるか。ないか。いたか。いたらんか。など。

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イギイタ 行きつつある(進行形)イギイタレの「タレ」は「・・・テアレ」の略。しなさいの意
行きつつありなさい。お先に行って下さい。の意。

先に行ってなさい(途中まで) サギ イギイタレ
イギアウ 行き合う。単純に「会う」という意もある。

また会いましょう マタ イギアワンカ
イキテエ 行きたい。

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イキスキ°(※ °は鼻濁音) 生意気。行き過ぎとは違う。

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イキム 力む。下腹に力をいれる(古語の息む)。

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イグ 行くの訛。
イグナ・・・行くな。
イガン・・・行かない。
イゲ・・・・行け。

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イグズラ(西野・把の沢) / イグガラ(末川) 行くでしょう。
イグマジャネ・・・行く必要はない。

用が無いので行く必要が無い ヨウネデ イグマジャネ
イゲル 行けるの訛。

さあ行こう サー イジャ
イジヤ 行こう。

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イッツラ 行ったでしょう。

家へ行ったでしょう。 ウッチィ イッツラ
イグンチ 幾日

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イザロ ざる

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イサカイ けんか。争い。イサケ。末川にはイサゲの訛もある。

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イシクナイ 末川ではセグロセキレイ。把の沢はセキレイのすべて。

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セキレン 黄セキレイ。西野ではカースズメという呼び名もある。

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イシノハ ぎしぎし

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イスイ すばしこい。逃げ足が早い。イスクテ は、すばしこくて。

すばしこくて獲れない イスクテ トレン
イスム 警戒してよりつかない。逃げ腰。の状態

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イスイ 井水。堰水の変化したもの

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イテ 痛い。イテヨー・・・痛いよう。

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イタガネ 痛くない。

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イタレ 居れ。
イタラン・・・・・・・・居らん。
イタァー・・・・・・・・居りますか。
イタッタ・・・・・・・・居りました。
イタギャー(西野)・・・居ますか。

そこに居なさい ソゴ イタレ
イチガイ いちず。一本調子で融通がきかない。イチガイボッケ・・・いちがいな奴。
飛騨各地でも使う。1603年刊行「日葡辞書」に「イチガイをたつる」とある。
「自分の意志を強情に通す」の意。

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イッキ 気が短い。短期。(一気の意)

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イッチ 一番の意。人に一に思われずば何かはせむ(枕草子)
人に最高に愛されるのでないならば、愛されるなんてつまらない、という意味。 この「一」がイッチに変化した。
イッチウレシイ(最高に嬉しい)などに使う。

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イチロ 一度(末川の一部にある)

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イッド 一度。イツッド(イチロ)来いや。ドの語尾下る。

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イッド 一緒。ドの語尾上る。

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イッツモ いつも。常に

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イツラ 居るでしょう。語尾上る。

向こうに居るでしょう。 アッチ イツラー
イツラ いつのこと。語尾下る。

それは何時の事だ ソリハ イツラー
イトコネ うたたね

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イックラ 何べん。イッの語音が高い。全体に高い音

何べん言っても聞かない イックラ ソッテモ キカン
イックラ どれだけでも。イッの語音が低い。全体に低い音

どれだけでもあげるよ。 イックラデモ ヤルヨー
イビル いじる。別に「構う」「もてあそぶ」「いじめる」の意もある。一部ではイゼルとも言う。

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イチャツク おちつかぬ。あわてる。「男女がねちゃねちゃ情痴を交す」意味とは全然ちがう意味。

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