やっと春が来た!!みんなまとめて解凍!
春・・・見付けた! 春は、探し物の季節です。 冬の前になくした物があったら雪溶けを待ってその場所に行って見ます。 すると、その時には必死に探しても見付からなかった物が、なんなく見付かります。 子供の頃遊んでいてよく無くしたのは、野球の球などです。 草むらや、やぶの中に入ってしまうと、暗くなるまで必死で探しても出てきやしません。 でも、春になってから心当たりの所にいってみると・・・これが、すぐ見付かるんです。 ついでに、いつ誰がなくしたか分からない様な、変色した古い野球の球やおもちゃなんかも出てきたりします。 冬に、厄年の人が厄落としとして、お菓子や小銭などを投げ、それを集落の人々が先を争って拾う行事があります。 その時は全部拾ったと思っていても、雪が溶けてからその場所に行って見ると、結構小銭が落ちています。 特に銀色の1円、50円、100円硬貨は、雪に紛れてしまうせいか、多かったりします。 春に50円玉や100円玉を見付けた時は、ものすごく得した気分です。 雪が溶けると、道端に捨てられた空きビンなども、枯れ草の中に見つけたりします。 これが、子供のワタシには、小銭の次に嬉しい発見でした。 売れるビンは拾って集めておいて、酒屋に売りに行ってお金に換える事ができたからなのでした。 開田の探し物は、草木に勝てる春先が勝負!! |
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田んぼにいるもの。『どっぶぎ・げーらんこ・あがべら』 田んぼに水をはると、カエルが卵を生みにやって来ます。 開田村では、田んぼなどにいる普通のカエル(?)を「ドッブギ」といいます。 そして、その卵を「ゲーランコ」と呼びます。 多少集落によって呼び方は変わりますが、だいたい似ています。 ちなみに春の田んぼには、イモリとその卵もよく見かけます。 イモリは「アガベロ」と呼びます。 多分、「赤腹」が訛ってそう呼ぶんだと思います。 では、アガベロの卵は何と呼ぶのか・・・? これが不思議な事に記憶がないので、あんまり話題になるもんじゃなかったのかもしれません。 ワタシにとっては、田んぼの話も、思い出になりつつあります。 春の村の子 田んぼといえば、開田だけの事では無いと思いますが、子供たちには、五月の終わりくらいに一週間程『田植え休み』というものがあります。 ほとんどの家は自家用の田んぼを持っているので、一家総出で田植えをします。 時には、人手の足りない親戚の家にまで出かけて行って、田植えをします。 ワタシの子供の頃には、自家用の田んぼは、あまり機械化されていませんでした。 したがって、全部手で植えていたわけですが、これが、腰が痛くなってたまりませんでした。 とにかく、10時と3時のお茶の時間が楽しみでした。 当然のように、秋には『稲刈り休み』があるわけです。 |
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開田の子供の話を、ついでにもう1つ。 なんと、小学校では、学校行事としての『ワラビ取り』というものがあったのです。 その日は、学年に関係なく各集落ごとに集まり、みんなで集落の近くの山に分け入り(!)ます。 授業も無いし、弁当を持って山に入るので、遠足気分で結構楽しいもんです。 みんな自分が一番多く採ろうと、必死で山を駈けずり回ります。 でも、子供なので、決して食べ物としてのワラビが好きなわけではありませんでした。 後で一人づつ重さを量るのですが、集落で一番多くのワラビを採ると尊敬されます。 全校で一番だったりすると、もうそいつはすごいヒーロー(ほんとにすごい(笑))になるわけです。 午後に入ると、まず、集落ごとにワラビを集めます。 その後、学校の体育館に、それぞれの集落で採ったわらびを集め、みんなで大きさなどによって選別を行い、少しづづの束にして切り揃え、重さを量って出荷します。 収益金は、運動用具等の学校の備品の購入に使われます。 まるでベル・マーク・・・と言えば、都会の方々にもお分かりになるかもしれません。 余談ですが、時には旅館などでワラビを買い取ってくれるという話があり、そんな時は休みの日に、小遣い稼ぎのために幾つも山を越えて、駈けずり回ったもんです。 のどかな時代でした。(今でもそうだったりして・・・) |
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