宮崎へ

阿蘇の外輪山を越えて走り、宮崎県高千穂町に入る。途中、国見ヶ丘の食堂で遅い昼食にする。
国見ヶ丘の食堂にて
国見ヶ丘
ここで、カメラのフィルムを交換した。ツーリングが終ってから気付いた事だが、新しいフィルムがうまく巻き取られていなかった。したがって、これ以後に撮影した写真は一枚も残っていない。けっこういい写真を撮ったはずなのに残念だ。

延岡市に出たあと日向灘の海岸線を南下する。

もともと現金をあまり持っていなかったが、度重なる出費でだんだん財布の中身が心配になってきた。とても旅が終るまで持ちそうもない。早いうちに銀行に寄って置かないと、ゴールデンウィーク中だしやばい事になりそうだ。(当時、銀行のマネーカードはその銀行の支店でしか使用出来ず、おまけに休日にはお金を下ろせなかった。)しかし、なかなか自分の使っている銀行は見当たらなかった。

雲行きが怪しくなり、宮崎市を通過する頃には日も暮れて雨も降ってきた。寝場所を確保しなければならないが、予定していたキャンプ場は閉鎖されていた。青島を過ぎ、日南海岸を走る頃には土砂降りになってしまった。暗いうえに視界は悪いし、曲がりくねった道だし事故りそうだ。それでも我慢して走っていると、雨が少し弱まりちょうど道端のレストランが目に入った。

ちょっと高そうだったが、もう我慢も限界だ。たまらず飛び込む。案の定ツーリング姿で席に着くには、ちょっと浮いてしまう感じの店だった。開き直るしかない、ここでしっかり腹ごしらえしておこう。食事代1,500円、また痛い出費だ。今日はキャンプを諦めて、どこか屋根のある所で野宿しよう。夕食のあと、道沿いのバス停など寝られそうな場所を探しながら走る。

午後9時30分、日南市の日南駅到着。

終電車が通過して営業が終了したら、待合い室に泊まらせて頂く事にしよう。正式な宿泊施設ではないので、なるべく目立たないようにしよう。先日フェリーの待合い室で寝ていて、夜中に警察官の職務質問をうけたせいでちょっと神経質になっている。

夜もふけて終電車が走り去り、駅舎の灯りが消えた。 早速待合い室に行き、木製のベンチでタンクバックを枕にして横になる。

風上に公衆便所があって時々臭う。我慢我慢、屋根のある所で横になれるだけで有難い。

本日の走行距離、417Km。


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